秋の味覚、戻り鰹が水揚げされました。
どうでしょうこの丸々と太った鰹、脂がのっていてとても美味しそうです。鰹は早春から晩秋にかけ様々な漁場 で水揚げされる魚で、南は九州、北は北海道と列島近海を南から北、北から南へと回遊する回遊魚であります。この鰹は季節により大きく味が変わることでも知 られ、一年の最初に捕れる鰹は2月~3月にかけ屋久島、宮崎などで捕られ、この鰹を「初鰹」といいます。脂はあまりのっていなく身が引き締まりさっぱりと した味が特徴的です。その後春になり関東近海に近づいてくる鰹を「上り鰹」といい、適度に脂がのりバランスのとれた味へと変化します。そして秋、夏北海道 まで北上した鰹が海水温の低下とともに南下をはじめ、この下ってきた鰹が「戻り鰹」です。身は丸々と太り脂が最高にのり、秋の鰹もまた絶品です。このよう に鰹は季節により様々な味を楽しむことのできる魚であり、様々な料理を楽しむことができる魚であります。当館ではこの秋の味覚「戻り鰹」を焼き霜造りにて お召し上がり頂いております。適度に焼いた皮は柔らかく、そして香ばしく、鰹の旨味を存分に味わうことができます。ぜひ皆様、この季節にしか味わうことの できない秋の味覚「戻り鰹」をお召し上がり下さいませ。
とても美味しい的鯛(マトウダイ)が水揚げされました。どうでしょうこのぶさいくな容姿、とても愛嬌があります。魚は見かけが良くないほど美味し い魚が多いとも言われますが、この的鯛もこの見かけからは想像できないほどとても美味しい魚の一種です。食べ方は、水揚げされたばかりの新鮮な的鯛でした らやはりお刺身で食べるのが一番贅沢な食べ方です。身は独特な色合いをして引き締まり、口に含むと心地の良い歯ごたえととても上品で淡白な味が絶品で す。(刺身は肝も一緒にどうぞ、美味しいです。)お刺身以外にも塩焼き、鍋などでも美味しくいただくことができます。また、このとても美味しい的鯛は、フランス、ドイツなどのヨーロッパでは白身の最高級魚として珍重され、フランス料理ではムニエルとし欠かすことのできない食材でもあります。房総の新鮮な魚 介ぜひお召し上がり下さいませ。
マトウダイ(的 鯛、馬頭鯛)
硬骨魚網条鰭亜網新鰭区棘鰭上目マトウダイ系マトウダイ目マトウダイ科。日本での生息域は、本州中部以南の浅海と深海との境目水深 100~300m付近に生息しており、日本以外ではインド・太平洋域、東部太平洋域に生息しています。特徴は、大きな体高と側扁した体型、そして斜めを向 いた口が特徴的で、この口は普段蛇腹状に折りたたまれ、餌を捕るときに上顎を大きく突き出し海水ごと吸い込み捕食します。(自分の半分もある大きな魚を食 べることもできます。)また、グーグーとバイブレーションを伴い鳴くことができ、体長は大きいもので50cmに達します。産卵期は4月~6月。マトウダイ の「的鯛」・「馬頭鯛」という名の由来は、身体の中心にある斑紋が「的」のようであるためと、顔が馬に似ているところから「馬頭」という馬に由来するもの があります。海外では、ドイツでピーター、フランスではサンピエルと新約聖書の第一使徒ペテロの名前が付けられ、ガラリヤ湖の漁師であったペテロが、この マトウダイを使ってイエスが行った奇跡を見てイエスに従ったことから、この名が付けられているようです。学名のZeus faber(ゼウス・ファベル)はギリシャ神話の神ゼウスの名が冠してあります。
昨日は、仲秋の名月がとても綺麗でした。
月替り新磯懐石今月の一品
【炊合せ】 蕪吹き寄せ煮
蕪 銀杏丸十 湿地 才巻海老
紅葉人参 木ノ芽 敷鳥味噌
秋といえば実りの秋、味覚の秋、 収穫の秋、そして食欲の秋です。当館にも秋の訪れとともにたくさんの秋の味覚がやってきました。秋は日本の四季の中でも最も豊富な食材に恵まれ、この秋と いう季節を待ち望んでいた方もたくさんおられることでしょう。当館旬彩の宿緑水亭では、この豊富な食材の中から、秋にふさわしい味、色彩、自然の造形美を 兼ね備えた食材を厳選し、食という観点から秋を思う存分に味わって頂けますように、心を込めて一品一品作り上げております。日本の四季を食の芸術の中に留 め、皆様に感動を与えられるそんなお料理を目指し試行錯誤を繰り返しております。
秋の気配深まる緑水亭へ、光輝放つタマムシがやって来ました。
陽の光を浴び独特なタマムシ色に光り輝くとても神秘的な昆虫タマムシは、こちら房総 にも数多く生息している昆虫の一種です。普段はなかなか出会う機会の少ない昆虫で、タマムシに触れられるのは房総に住んでいても珍しく貴重な体験です。内 浦山にはこのタマムシを始め四季折々の不思議な昆虫たちがたくさん生息し、季節の移り変りを目で耳で感じさせてくれます。まだまだ残暑厳しく蝉の声鳴り響 く内浦山ですが、日も暮れる頃には秋の訪れを小さな虫たちが美しい声で教えてくれます。自然そのものの中にいるようなとても心落ち着く空間旬彩の宿緑水亭 で、房総の極上の魚介を頬張り悦楽の時間に浸って下さい。
タマム シ(玉虫、吉丁虫)
コウチュウ目タマムシ科。分布域は本州・四国・九州に分布。日本には約200種類が生息し本種を特にヤマトタマ ムシと呼んでいます。このタマムシは世界中のあらゆる昆虫の中でも最も美しいと言われている昆虫であり、全体に緑色の金属光沢が特徴的で、背中には赤と緑 の縦じまが入り、この上に幾重にも透明な層が表面を被いこれによって宝石にも劣らぬ様々な美しい色をかもし出しています。(これを構造色と言いCDも同じ です。)この光沢は天敵である鳥の目をくらませるためのものとも言われています。幼虫はエノキやケヤキなどの枯死木内に潜り込みそれを餌とし、成虫になる まで2~3年かかります。成虫になったタマムシはケヤキなどのニレ科植物の葉を餌とし、成虫になってからの寿命は1ヶ月ほどです。ちなみに漢字に使われて いる「玉」は宝石、宝玉の意味を表し、英名ではJewel Beetleと呼ばれています。そして古来から日本人の心を魅了し続けたタマムシは装飾品とし ても重宝され、最も有名な作品は奈良の法隆寺にある玉虫厨子(仏像やお経の巻物を納める物入れ)です。タマムシの前羽を4千5百匹分も貼り付けた贅沢な一 品です。また、言葉の中で使われる「玉虫色」というのは、はっきりとしない曖昧なものを例える時に使われる言葉です。
鯉の稚魚が元気いっぱいに泳ぎまわっています。
今年の6月に産まれた鯉の稚魚がメダカほどの大きさに成長しました。毎年緑水園では池の鯉がたくさ んの卵を産卵し新しい生命が誕生します。当館では産みつけた卵を池から引き上げ別の水槽へと移動させ大きくなるまで丁寧に育てています。鯉は一匹数十万個 もの卵を産みますが当館で育つのは毎年ほんの数十匹程度です。このわずかな稚魚たちも元気に餌を食べ今年中には池に放流できる大きさまで育ちそうです。そ して来年の6月過ぎには、お兄さんお姉さんとなり、立派な大人の鯉へと成長していきます。鯉たちが優雅に泳ぐ旬彩の宿緑水亭へぜひ皆様お越し下さいませ。 池を囲む窓ガラス越しにふと立ち止まると、人を見つけた愛嬌のある鯉たちがご飯をちょうだいとせがまんばかりに集まってきます。とても可愛い鯉たちが皆様 をお待ちしております。