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南房総鴨川の和風旅館「緑水亭」の新着情報や季節のイベントなどをお知らせします。

月別アーカイブ【2009年2月】

東風吹くや山一ぱいの雲の影

外房の海の恵み石鯛が水揚げされました。
どうでしょうこの出で立ち、皆様にはどのように映りますでしょうか。石鯛は一般にはあまり流通することの 少ない魚で、皆様は口にする機会が極端に少ないかと思われますが、石鯛は優れた旨味が絶品の言わずと知れた高級魚です。この石鯛は独特な旨味を持つことで も知られ癖のない磯の香りが特徴的なとても美味しい魚です。石鯛は大きさにより味が変化する魚でもあり一番美味しく召し上がるには30cm~40cm程度 の大きさがもっとも美味しいといわれております。この石鯛の身は白身で独特のほどよい磯の香りと甘味が絶妙で、歯ごたえはコリコリととても良い食感が味わ え、お刺身で召し上がれば最高の味わいを堪能することができます。また、しっかりと管理し二、三日熟成させれば一日目とは違った食感と旨味が味わえ石鯛の 旨味をじっくり楽しむこともできます。房総ならではの極上の海の幸石鯛、ぜひ召し上がりにお越し下さいませ。

イシダイ(石鯛、学名:Oplegnathus fasciatus )
硬 骨魚類条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目イシダイ科イシダイ属の海水魚。日本では北海道南部から九州までの日本各地の暖流に面した波の荒 い磯や浅い岩礁に生息し、世界では朝鮮半島南部、台湾に分布しています。全長は成魚で50cm、老成個体では80㎝を超え10kgにもなる個体がいると言 われています。石鯛の特徴は、体高が高く、著しく側扁し、前頭から尾にかけ体側に背部から腹方にかけて7条の黒い横縞があるのが特徴です。この縞は成長に つれ不鮮明となり全身は灰黒色へと変色し、同時に口の周辺が黒くなることから「クチグロ(口黒)」などと呼ばれています。(メスは老成しても縞は残りま す。)そしてこの口は名の由来の元ともなったように石をも噛み砕く強靭な歯を持ち、この歯で甲殻類や貝類、ウニ、カニなどを噛み砕き食べています。(口は 上下の顎ごとに歯が癒合し、嘴のような頑丈な形状をしています。)また、石鯛は他の魚と比べて知能が高く好奇心旺盛で、人が近づいても逃げなかったり、海 水浴では人間の体を突いたり、水族館では餌で手なづけ玉ころがしや輪くぐりなどの芸をし人気を集めています。(これは条件反射を利用しています。)石鯛の 産卵期は4月~7月。日没時に水面または水面近くで体を反転させ、水底に向かって急降下しながら分離浮性卵を放卵します。卵から孵化した稚魚は15㎜程に なると流れ藻や流木などの下に集まり、浮遊性の甲殻類、プランクトンを捕食し、全長が4~5㎝程度になると浅海の岩礁に定着し成長します。この頃の若魚は 「三番叟(さんばんそう、歌舞伎舞踏の三番叟の衣装から)」、「縞鯛(しまだい、縞模様から)」などと呼ばれています。この他石鯛は各地で、ワサナベ(和 歌山)、コウロウ(高知)、コリイオ(愛媛)などの様々な名で呼ばれ、釣り人の間ではクチグロは釣ることが至難なことから憧れの的となりとても人気の高い 魚であります。

by 旬彩の宿緑水亭 | 2009-02-27 11:54 | ♦旬の魚介類
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