新しい生命の誕生です。
遠い異国の地から遥々大海を越えやって来た燕たちが、産まれたばかりの大切な我子のために一生懸命餌を運び子育てに励んで います。当館には毎年たくさんの燕が訪れ、あちらこちらの軒先に巣を作ってはたくさんの卵を産み、気が付くと館内から見える屋根の斜面で燕の大家族が気持 ち良さそうに日向ぼっこをしています。どうでしょう自然の中で見るのどかな風景、とても心が癒されます。
ツバメ(燕、学名:Hirundo rustica)
スズメ目、ツバメ科に属する鳥類。北半 球の温帯地方に広く分布し、日本には主にフィリピン、台湾、ジャワ島、マレー半島、インドネシアなどで越冬したツバメが、春先に繁殖するために夏鳥として 北海道から九州までに渡来します。日本に渡来して来るツバメの中には越冬する固体もいて、これらは日本より北の地域シベリアなどで繁殖する固体と考えられ ています。ツバメの特徴は、背が黒く、腹部は真っ白、喉と額が赤く、尾羽の形が特徴的で、この尾羽は燕尾服の名の由来にもなっております。全長は約 17cm、時速50~200㎞の高速で飛行し、飛行している昆虫を捕食し生きています。繁殖期は4~7月頃、天敵であるカラスや猫なのどが近づきにくい軒 下などの人の住むにぎやかな環境に泥と枯草で巣を作り、数個の卵を産卵します。卵は雌が主に抱卵をし13~17日で雛が孵り、孵った雛が巣立つまでは 20~24日かかります。(巣立つまでの間親鳥は雛に餌を運び続けます。)親鳥の半数は繁殖を終えた2週間後に同じ巣を使い2度目の繁殖をおこない、この 2度目に生まれた雛を2番子といいます。こうして巣立った若鶏はヨシ原、河川敷などに集まり、数千羽から数万羽の集団ねぐらを作り10月頃には越冬をする ため、2000㎞以上も離れた南の島へと向かいます。また、このツバメは水稲栽培において害虫を食べてくれる益鳥として日本では古くから大切にされ、人の 住むにぎやかな環境に巣を作ることから、商売繁盛の印ともされています。