春風そよぐ緑水園の木陰で、可愛らしい海老根蘭が咲いていました。
エビネ(海老根)
ラン科エビネ属を総称し、このうちの一種の和名でもあります。シランなどと共にラン亜科のエビネ連のエビネ亜連に属する多年草で、東南アジアを中心に、北はインド、中国、日本、東はミクロネシア、西は東アフリカ熱帯、南はオーストラリア北部までに分布し約 200種が確認されています。日本では北海道西南部から沖縄島までに分布し、約20種が自生しています。(日本産の種は全て常緑性。)開花期は4月~5 月。茎は短く、根本は球茎、葡匐茎で連なり、薄い葉を2~10枚ほどつけ花序は総状で直立します。花の色は多種多様で、がく片と側花弁は赤褐色、褐色、黄 褐色、緑褐色、緑などがあり、唇弁は白または薄紫紅色のものがあります。このように多彩で美しい花をつけるエビネは、人々に大変好まれ観賞用として盛んに栽培されていますが、やはりこぞって野生のエビネを園芸採取したため、シラン同様に絶滅危惧種に指定されています。綺麗、美しいというのも...。エビネの名の由来は、地下に連なっている茎から生える根が、海老の頭を指で摘まんで持ち上げた様子に似ていることから「海老根」と名付けられました。花言葉は「忠実」です。