外房の初夏の味、イサキが水揚げされました。
皆様ご存知でしょうか。イサキが最も美味しくなるのは産卵期を向えた梅雨時のこの季節ということを。一般的に魚の旬はたくさん餌を食べ、たっぷりと脂が乗る産卵期直前のものが最も美味しいといわれ、産卵期に入り、腹子や白子に栄養が奪われたものは味が落ちるといわれます。ですがイサキは例外です。一年を通して最も脂が乗るのが産卵期であり、この季節のイサキは「梅雨イサキ」、「麦わらイサキ」などと呼ばれ至福の味わいを堪能することができます。おまけに産卵期には腹子や白子の珍味も楽しめます。このイサキの旨味は皮と身の間にある脂にあり、これは小さなもの(小型のものは瓜坊と呼ばれます。)でも味わうことがでますが、大きくなればなるほどたっぷりと脂が乗り美味しくなるといわれています。この美味しいイサキを食べる調理法はあらゆる調理法があり、いわずと知れたお刺身、そして煮付け、塩焼き、酒蒸し、唐揚げ、お吸い物などとどんな調理法でも余すところなく美味しく味わえる万能な魚イサキです。当館で皆様にお薦めしたいのはやはりお刺身。旨味がたっぷりと詰まった皮と身の間の脂をタタキにして閉じ込めると、薄ピンクがかった身は心地よい食感と旨味が味わえ、炙った皮は香ばしく、そして口の中いっぱいに広がる極上の脂の旨味はそれはもう幸せを感じずにはいられません。一年中美味しいイサキをもっと美味しいく食せる「梅雨イサキ」、この季節にしか食べられない極みの味をぜひご堪能下さいませ。