大~きなアオリイカが水揚げされました。
アオリイカはイカの中でも最も高級なイカになり「イカの王様」と称されるほどとてもとても美味しいイカで す。食べ方はもちろんお刺身が一番。口に含み噛み締めた食感は何ともいえない程好い弾力、と同時に口の中に広がる極上の甘味と噛めば噛むほど出てくる至福 の旨味。やはりこれ以上に旨いイカは考えられません。アオリイカの美味しい季節は地域、人によって様々な意見があり、全国各地様々な季節に水揚げされます が、この秋から冬にかけて水揚げされる房総のアオリイカも当館が自信を持って皆様にお勧めできる一品です。地元の漁港で日々水揚げされる新鮮な房総の魚介、寒くなるにつれどんどん旨味を増しています。
アオリイカ(障 泥烏賊、学名:Sepioteuthis lessoniana)
頭足網ツツイカ目閉眼亜目ヤリイカ科アオリイカ亜科アオリイカ属。日本では、北海道以南の沿岸部に生息し、世界では温帯から熱帯の広範囲に渡り分布しています。(東はハワイからアラビア半島沿岸まで)イカの種類は全世界で約460種 ほど生息していると言われておりますが、この中には「王様」という称号をつけられているのわずかな種があり、その代表的なイカがアオリイカです。このアオリイカは幾つかの種類に分かれ、これは卵嚢の中の卵の数で見分けることができ卵が5~13個入るものが一般的なアオリイカでこれを「シロイカ」、卵嚢の中 に2つ卵が入っているものが「アカイカ」と呼ばれています。この他、「クワイカ」がおりますがあまり情報がありません。アオリイカの一生はとても短く1年で死滅してしまうため、極めて成長が早く、5㎜で孵化してから1ヵ月半で約5㎝となり、その後1ヶ月に4㎝のペースで急激に成長し最大で50㎝を超え6kg位までの大きさに成長します。アオリイカの特徴は、丸みを帯びた胴体と胴の縁に沿って大きな半円形の鰭がついているのが特徴で、この鰭を使って停 止、後退と自在に動くことができます。またこの動きは獲物を捕まえるときにとても役立ち、獲物の近くでピタッと停止し体色を変え長い腕(蝕腕)をの伸ばし 吸盤で吸い付け捕食します。ちなみにイカも墨を吐きますが、タコが煙幕として使っているのに対しイカの墨は吐き出した形のまま留まるので自分の分身として 敵を攪乱しています。そしてこの墨は19世紀頃絵の具やインクとして用いられ時間の経過とともに色があせてしまうことから、後に学名をとりセピア色という ようになりました。また、イカ墨にはアミノ酸を多く含んだ旨味成分が多量に含まれているため食用としても扱われております。雄と雌の見分け方は、雄は背中 に破線模様があり、雌は破線模様は不明瞭で小さな白玉模様があるのが特徴です。産卵期は春から夏。アオリイカは摂氏15度より水温が低くなると沿岸から離 れ深場に移動し、春にはまた沿岸に戻り摂氏17度前後の水温になると産卵行動を始めます。アオリイカの名の由来は鰭の色や形が馬の胴体に巻く「障泥(あお り」という馬具に似ているところから標準和名の「障泥烏賊」と名付けられました。(鰭をあおって泳ぐさまからという説もあります。)この他地方名では、バ ショウの葉に似ていることから「バショウイカ」、または「モイカ」、「ミズイカ」、「クツイカ」などの名で呼ばれています。アオリイカは「餌木」というルアーを使った釣りでも大人気のイカです。