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今年も内浦山からやってきました。

子供の頃、夏夢中になって探し回ったノコギリクワガタがやってきました。
このいでたち。大人になった今でも不思議な魅力に惹きつけられるノコギリクワガタ。昨年の夏にはこの大きさのものを見ることはできず、顎の形が直線的な小形~中形のものを見ることができました。子供の頃はこの位のものをよく採集しましたが、今ではこの大きさのものは貴重な気がします。このノコギリクワガタは古くから子供達に人気があり、喧嘩っ早い特性を持つことから、カブトムシと戦わせ遊んだりと子供達には大人気のクワガタです。この内浦山で皆様も運が良ければ遭遇できるかもしれません。

ノコギリクワガタ(鋸鍬形、水牛、学名:Prosopocoilus inclinatus inclinatus)
昆虫網甲虫目クワガタムシ科に属する日本産甲虫を代表する大型普通種。北海道、本州、四国、九州、佐渡、対馬、黒島、種子島、屋久島、伊豆諸島、朝鮮半島の平地~山地に分布。幼虫は約6~8ヶ月で羽化しその後成熟するまで約1年ほど休眠。活動を始めてからの寿命は約2ヶ月。クワガタムシとして典型的な著しい性的二型を示し、成虫の体調は雄で30㎜~75㎜、雌は27 ㎜~38㎜ほどになります。体色は黒褐色から暗赤褐色の変異があり光沢は鈍い。食性は幼虫のころは枯木を食べ、成虫になるとクヌギ、コナラ、ヤナギ、ミズナラ、ハンノキ、ニレなどの樹液を吸汁。ノコギリクワガタの生態は半夜行性であり、昼間でも木陰などで樹液を吸汁している姿が見られます。また、「正の走行性」の習性により、夜灯火や特に月の光に過剰に反応し集まります。このクワガタの特徴は雄の大顎。小形個体では大顎が直線的で内歯は鋸状で大きさは均一、中形個体では屈曲がゆるかな湾曲となり、大形になると大顎は大きく牛角状に屈曲し、大顎の内側には先半分だけの鋸状の歯が並びます。「ノコギリ」の名の由来はこの特徴的な鋸状に並ぶ歯によるものからきました。また、顎の形状から「水牛」に例えられることもあります。そしてこの大顎の発達した理由には、樹液をめぐるカブトムシとの戦いに勝つため進化したという説もあります。ノコギリクワガタの採集法は、昔ながらの樹を蹴って採集する方法がありますが、これはこのクワガタが樹の高所で休んでいることが多いため、樹を蹴ると付節の感覚毛で震動を感知し擬死して落下してくる仕組です。ノコギリクワガタは近年減少傾向にあり、激増したカラスの捕食や温暖化による幼虫生息環境の悪化により各地で激減しいるのが現状です。

by 旬彩の宿緑水亭 | 2009-07-24 14:58 | ♦季節(夏)
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